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電子チャートの種類

航海用電子海図 ENC S-57 暗号化S-63 

ENC

 紙海図と同等の情報を持ち、海図として法的に通用する唯一の電子チャート。

 

  一定のルールの下で使用される場合は、紙海図と同じ法的搭載要件を満たします。

記事後半
日本では、正式に”電子海図”と呼べる刊行物は、海上保安庁が刊行した海図を国内で唯一複製頒布できる(財)日本水路協会が複製した航海用電子海図だけです。 一般に単にENCと表記されているものは、航海用電子海図です。 規格は、国際水路機関(IHO)で作られています。  ENCのデータ部分は、様々な海図上のシンボルやオブジェクトが数値化されて保存されています。 この情報を頒布するための規格がS-57というものです。 情報の属性やファイルの構造などが決められています。 S-57で記録された海図情報を画面に表示するときの見栄えを定義した規格がS-52です。 S-52プレゼンテーションライブラリーを使用すれば、異なるデベロッパーがS-57を表示させるシステムを作っても見栄えは同じになるという仕組みです。 ソフトメーカーによって海図の見栄えが変わってしまったのでは、世界中で航海に使用される海図として混乱してしまうのを防ぐようになっています。 最後にS-63規格という暗号化規格があります。ENCは、はじめ暗号化されていませんでした。 S-57の生データが流通していました。 ENCが普及し始めると不正コピーが横行し暗号化の規格が制定されました。 日本でも現在では、S-63暗号化が施されています。 ライセンス期間は、契約から1年間で契約期間を過ぎても表示は可能ですが、アップデート(電子水路通報)を受けられなくなります。 海図として法的に使えないことになります。  ENCを使用(表示)するには、表示用PCソフトウェアかECDIS(大型船用ナビゲーション装置)が必要です。

電子海図のデータについての解説は、株式会社 テラさんのWebサイトで詳しく述べられています。

日本の電子海図カバレッジは、(財)日本水路協会のWebサイト 航海用電子海図(ENC) -新システム- をご覧ください。 

世界の電子海図カバレッジは、IHO国際水路機関Webサイト 左メニューのView Catalogueを選び□ENCだけに✔を入れます。

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